心理学論文を読むときの道標(フォーマット)
論文の読み方についてのブログ記事に多くのブクマがついていたので、自分がよく読む心理学の論文だと、どの情報を拾いながら読んでいるだろうと内省してみました。
以下は実験を行っている心理学の論文を読むときに、最低限必ず把握しておくべきことについての覚え書きです。たまにアップデートします。こうやって言語化しておくことで、難解な英語の論文でも平常心でできればいいなと思います。
我が師曰く
- なにが知りたくて
- なにをして
- なにを操作して
- その結果どうなったのか
ですが、もうちょっと詳しく一般的な論文の形に沿うように肉付けしました。
特に難解な英語論文を読んでいる時も最低限これだけの情報を集めようとすれば、なんとなくでも分かるようになるはずですし、このフォーマットで整理すれば論文メモも捗るんじゃないでしょうか。
「どれが重要か?」と考えながら読むより、「これだけ拾えばおk」という感じで、内容理解するためにより多くの認知リソースを割くことができればいいと思います。
イントロ
- 先行研究
- 先行研究の問題
- この研究が克服する先行研究の問題点
- 論文での上記問題点の克服の仕方
実験
- イントロを受けての目的(2回目以降の実験では前回実験を受けての改良点)手続き(どんな機械を使って、どの段階でどのデータを取るか)
- 操作する方法(設定した群、要因は被験者間か被験者内か)
- 分析するデータとそのデータが示すもの
- 仮説
- 分析方法・分析結果
- 考察(どの結果を見て何を言っているか)
総合考察
- 結果から言えること
- この実験の問題点
- さらなる研究の示唆